妊活ゼミナール

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今日の授業

質の良い卵子を採卵する秘訣とは?

ここでは採卵方法や排卵誘発剤についてや、質の良い卵子を採卵する秘訣について解説します。

チャンスを逃さないために、排卵誘発剤でできるだけ一度に複数の卵子を成熟させ採卵することを目指しますが、ここでポイントとなるのが「卵子の質」です。

排卵誘発剤の刺激で採卵するとどうしても卵子の質が低下しやすいことも。

そのためにも普段からバランスの良い食生活と、ストレスの少ない規則正しい生活スタイルを心がけることが大切です。

採卵方法を解説

採卵は、卵子の回収率が高く危険性が最も少ない「腟式採卵法」で行われることが多いです。
腟式採卵とは、腟式超音波(エコー)を見ながら採卵する方法です。

卵子は卵胞の卵胞液の中に守られるように浮遊しています。
そのため、経膣超音波で卵胞を確認しながら、細い採卵針を卵胞に刺して卵胞液ごと数ml吸引して採卵します。

その後、顕微鏡にて卵胞液中の卵子を回収し、培養液中へ移し培養庫に入れます。

採卵時の麻酔

麻酔は局所麻酔か静脈麻酔を利用することが多いといいます。
どちらの場合も入院の必要もなく術後の出血がないことを確認の上、採卵後約2〜3時間後に帰宅できます。
基本的には、麻酔がなくても半数の方が痛みは少ないので、耐えられる範囲だと言われています。

排卵誘発の種類

排卵誘発には目的にあわせ完全自然周期法から低刺激、中刺激、高刺激まで4つの方法があります。

 
排卵誘発剤
種類
平均採卵数
体の負担
完全自然周期法
なし
0~1個
少ない
低刺激
経口薬
クロミフェン療法
セキソビット、
クロミッド、
フェマーラなど
1個〜3個
少ない
中刺激
クロミッド+注射
クロミッド+hMG
クロミッド+rFSH
3個〜7個
比較的少ない
高刺激
連日注射
ロング法
ショート法
アンタゴニスト法
5個〜
大きくなる場合も

一般的には中刺激の「クロミッド+注射」がよく採用されますが、高齢で卵巣機能の低で低AMHの方など、複数の採卵が見込めない場合は排卵誘発剤を使用しない完全自然周期法が採用されます。

採卵は卵子の数より質に注目

体の負担を少なく費用も安く抑えるために、一度の採卵で成功することを目指したいものです。
そのためにはできるだけ質の良い卵子が採取できるよう日々の生活を整えたいところ。

普段からバランスの良い食生活と、ストレスの少ない規則正しい生活スタイルを心がけることが大切です。

卵子の老化など妊活の様々な悩み

  1. 30歳を超え卵子の質が低下している(AMH が低下)
  2. 妊娠するが流産や死産を繰り返してしまう不育症、着床しにくい、ホルモン異常
  3. 月経異常、PMS
  4. 産まれてくる胎児の問題
  5. 男性に原因がある

悩みに対して科学的根拠が PubMed に掲載されている成分

成分効能は PubMed 内に掲載されている学術論文 (エビデンス) の多い順で順位化しています。

妊娠するための元となる卵子の年齢ケア、卵巣年齢のケアには、近年、厚生労働省から食医区分で解禁された NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)のエビデンスが多いことが目立ちました。

またエビデンスが最も多い成分は葉酸です。
しかし葉酸は妊娠しやすくなるといううよりは、妊娠後の胎児のための必要成分であるエビデンスが多いようです。

悩みを整理・理解して、きちんと目的にあった食事改善やサプリメント補給を心がけたいものです。

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