ここでは排卵誘発剤クロミッドやhMGについてや、主な副作用、うまく採卵できない時の理由について解説します。
クロミッドは排卵誘発剤クロフェミンの製品名で、体外受精(IVF)や顕微授精(ICSI)で採卵するのに使用するとてもポピュラーな排卵誘発剤です。
排卵誘発には目的にあわせ完全自然周期法から低刺激、中刺激、好刺激まで4つの方法があります。
その中でもクロミッドは、排卵誘発の中心的な存在でとても多くの場面で使用されています。
排卵誘発の4つの方法と特徴をみてみましょう。
主な副作用 | 霧視、視覚症状、頭痛、情動不安、悪心、嘔吐、食欲不振、顔面潮紅、尿量増加、口渇、疲労感 | |
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重大な副作用 | 卵巣過剰刺激症候群、卵巣腫大、卵巣茎捻転、下腹部痛、下腹部緊迫感、腹水貯留、胸水貯留、血液濃縮、血液凝固能亢進、呼吸困難 |
主な副作用 | 発赤、発疹、ほてり、疼痛、悪心、頻尿、しびれ感、頭痛、浮腫、尿量増加 | |
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重大な副作用 | 卵巣過剰刺激症候群、血栓症、脳梗塞、卵巣破裂、卵巣茎捻転、呼吸困難、肺水腫 |
中にはクロミッドを服用しても予定通り採卵に至らない人もいます。
何が原因で、また、どのような人が該当しやすいのかをみてみましょう。
通常は20㎜ほどで破裂して排卵されるのだが、卵胞壁に守られたまま30㎜近くまで育ってしまい、そのまま出てこられなくなることがある。
クロミッドを使った治療が長引くと、体が薬に慣れてしまうこともあるという。
女性ホルモンの分泌量が少ない人もクロミッドが効きにくくなる。なぜなら、女性ホルモンが少ないということは、卵子の成熟度が低いという証拠だからだ。
加齢や生活習慣の影響で卵子の質が低下し、卵胞が成熟し排卵されるまでのエネルギーが不足している。
妊娠に関わる女性ホルモンを整えて質の良い卵子を育てるためには、日々の生活習慣の見直しが欠かせません。
妊娠力を高めるバランスの良い食習慣と、ストレスのない規則正しい生活習慣を心がけたいものです。
成分効能は PubMed 内に掲載されている学術論文 (エビデンス) の多い順で順位化しています。
妊娠するための元となる卵子の年齢ケア、卵巣年齢のケアには、近年、厚生労働省から食医区分で解禁された NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)のエビデンスが多いことが目立ちました。
またエビデンスが最も多い成分は葉酸です。
しかし葉酸は妊娠しやすくなるといううよりは、妊娠後の胎児のための必要成分であるエビデンスが多いようです。
悩みを整理・理解して、きちんと目的にあった食事改善やサプリメント補給を心がけたいものです。