ここではAMH(卵巣年齢)検査について簡単に解説します。
卵巣予備能の目安を調べるAMH(卵巣年齢)検査。
AMH(卵巣年齢)検査の結果が低いと妊娠できないのかというと、けっしてそんなことはありません。
妊娠の秘訣は卵子の数だけでなく卵子の質の方が大切といいます。
AMH(卵巣年齢)検査では何を知ることができ、どう活かせるのか解説します。
AMH(卵巣年齢)検査は、「卵巣内にどれくらい卵子が残っているか」という、卵巣予備能の目安を調べます。
つまり妊娠するための卵子の在庫の目安を知ることができる検査です。
AMH検査の「AMH」とはアンチミューラリアンホルモン(抗ミュラー管ホルモン)という発育過程の卵胞から分泌されるホルモンの略で、この血中AMHを調べることでおおよその卵巣予備能を調べることができます。
男性の精子が74日ごとに新しく作られるのとは違い、女性の「卵子」は生まれた時から既に持っている約200万個の原始卵胞を使っています。
しかし生まれる時に200万個もあった原始卵胞は、思春期の頃にはおよそ20〜30万個に減少し、そのあとも年齢と共に日々減少していきます。
つまり「卵子」は加齢と共に減少する限りあるもので、その卵巣予備能を調べられるAMH検査を卵巣年齢検査とも呼ぶのです。
この検査でわかるAMH、すなわち卵巣予備能は当然に年齢と共に数値が減少していきます。
しかしAMHは低すぎても高すぎても早めの不妊治療の検討が必要です。
日本で受ける場合の平均費用は5,000〜10,000円ぐらいで、健康保険は使えず自費扱いになる。
AMH2.0未満、とりわけAMH1.0未満は妊娠しにくいと、よく誤解されることがありますが正しくありません。
AMHが低くて自然妊娠する方もいれば、AMHが高くても妊娠できない方も多くいます。
なぜならAMHでわかるのはあくまで卵巣予備能。つまり卵子の在庫の目安です。
もちろんAMHが低いということは卵子の在庫が少ないことを意味しているので、早めに積極的な子作りに取り組んだり、不妊治療に取り組むことは大切です。
しかし妊娠するために最も必要なのは質の良い卵子です。
加齢により体が老化するのと同じく卵子の老化があらわれ、卵子の質が低下してしまうのはどうしても避けることはできません。
しかし質の低下した卵子を改善して妊娠力を回復することは可能です。
毎日の食事などから得る栄養素を見直したり、軽い運動を心がけることで、卵子の質を改善し妊娠力を回復することが可能なのです。
成分効能は PubMed 内に掲載されている学術論文 (エビデンス) の多い順で順位化しています。
妊娠するための元となる卵子の年齢ケア、卵巣年齢のケアには、近年、厚生労働省から食医区分で解禁された NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)のエビデンスが多いことが目立ちました。
またエビデンスが最も多い成分は葉酸です。
しかし葉酸は妊娠しやすくなるといううよりは、妊娠後の胎児のための必要成分であるエビデンスが多いようです。
悩みを整理・理解して、きちんと目的にあった食事改善やサプリメント補給を心がけたいものです。